【熊本県】南阿蘇鉄道・一心行の大桜
旅行日:2016/04/09(土)  南阿蘇村の樹齢400年の桜を見に行きました。この日は熊本地震の5日前です。 

ネット上の情報で南阿蘇村の一心行の大桜が紹介されているページを見て、
いつか行ってみたいなと思い、J2熊本vs山口の試合がある日に行くことを計画しました。

他にも白川水源や高森湧水トンネル公園や阿蘇神社など、時間があれば行きたいと考えていましたが、
この日の熊本での試合がいつもより早い13時開始だったため、
始発の5時台の在来線に乗っても、時間的に午前中に1箇所だけ観光できるのがやっとで、
南阿蘇鉄道や一心行の大桜に絞って、1週間前に行程を考えました。

南阿蘇村の公式サイトで毎日桜の開花状況が写真でUPされていたため、毎日チェックしていました。
2日前の木曜日に、台風のような猛烈な豪雨が熊本県全域にあり、金曜日に写真をチェックしたら、
やはり桜の花びらはほぼ散ってしまい、写真とともにコメントが掲載されていました。
それでもせっかく計画を立てたので、樹齢400年の桜の木がどんなものか見てみたいと思い、
計画どおり当日行くことにしました。

今回使用するきっぷは「旅名人の九州満喫きっぷ」で、JR九州の在来線も南阿蘇鉄道も熊本市内の路面電車も
全て使える乗り放題のきっぷでFTGは九州内最強のきっぷとして、何度も使用しております。
朝早起きして、熊本駅経由で肥後大津駅に行き、1回乗り換えて立野駅に8時09分に到着しました。




8時11分発の南阿蘇鉄道の列車に乗るために、急いでホームに向うと、
列車はいるものの、扉が閉まった状態でした。
そして乗客20名ほどがホームに立ち尽くしていました。

朝早い時間帯になぜ、こんなに乗客がいるのだろうと思いましたが、
団体の韓国人グループ20名ぐらいと個人の金髪の外国人1名(女性)でした。
ホームでは韓国語が飛び交っており、自撮り棒で南阿蘇鉄道の列車と記念撮影していました。

定刻の8時11分になっても扉は開かず、列車の中で運転手と関係者1名が、
列車のトラブルか何かで対応しているのが見えて、ただ待つだけでした。
正直なところ、時間になったときに説明をしてくれれば、良かったのですが、
何も説明のない状態で、待たされるのは辛いです。

15分ぐらい待っていると、復旧したのか扉を開けてくれました。
全員乗り込んで、約20分遅れで無事発車することが出来ました。
発車した後も明確な説明はなく、

「出発できないかと思いヒヤヒヤしてしまいました。15分ほど遅れてしまい、
 申し訳ございません。(外国の方には)日本語は通じないかな?」と、
運転手がつぶやき気味に謝罪していました。

遅れているにも関わらず、立野橋梁の上に来ると徐行運転をしてくれて、
乗客全員が絶景を写真に収めようと撮影しました。




運転手が沿線の風景や観光情報をサービスでアナウンスしていて、
「数日前の大雨の影響で、向こうに見える山でも崖崩れが発生しております。
 もしも列車が崖崩れや途中で故障して止まったら、線路を歩いて帰ってください。(笑)」と、
冗談を交えてアナウンスしていました。
田舎の小さな路線だから、こういうことも言えるのかと思うのですが、
本来であれば不適切な発言かなと思いつつ、よくよく考えてみると乗客は外国人だから、
この冗談も通じているのは乗客の中で日本人のFTG1人だけじゃないですか!

そうこうしているとFTGが降りる「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」に到着して、
FTG1人だけ降車しました。
周りは山に囲まれていて、だだっぴろい土地が広がっていて、本当にのどかなところです。
ちなみに駅名が日本一長いらしいです。




徒歩で20分ぐらい歩いて、白水高原駅から一心行公園に向いました。 [ルート]
すると、一心行公園に行く交差点近くで、さきほど列車に乗っていた外国人女性1名を見かけました。
どうやらFTGが降りた駅の次の中松駅で降車して、歩いてきたようです。
少しだけFTGが先に歩いていて、後ろ50メートルぐらいのところから、
「ヘイ、ボーイ!#$%&ゴートゥー、サクラ?」と声を掛けてきたので、
「(そうですよ)サクラ!」と大きく首を縦に振って返事をしました。
まさか声をかけられるとは思いもしませんでした。

一心行の大桜がある公園に到着して、南阿蘇桜さくら植木まつりの入場料200円を払い、
事前の情報どおり桜の花びらは9割ぐらい散ってしまい、わずかに残っている程度でした。
木曜日の豪雨さえなければ、満開の時期で本当に良かったのに・・・。
ただ自分の目で樹齢400年の桜を観ることが出来たので良かったです。




来た道を戻ることにして、このまま戻っても列車の時間まで1時間ぐらいあったので、
途中にあった3箇所の水源(湧沢津水源・寺坂水源・川地後水源地)を見ていくことにしました。
湧沢津水源では、地元住民の方が大量のペットボトルに水を入れて持って帰っていました。
普段から生活用水としても使われているんだなぁと直接見ることができました。
水量も半端ない量の水が湧き出ており、道沿いの溝の流れがウォータースライダーのようでした。
これも直接自分の目で見ないと感じることができないと思います。

途中のスーパーみつい中松店で飲み物を購入したり、ゆっくり歩きながら、水源を見て戻りましたが、
白水高原駅に到着したのは、列車の出発時間の30分前でした。駅の待合室で本棚の本を眺めてみたり、
駅のホームを端から端まで歩いてみたり、ここは時の流れがゆっくりなのかと思うぐらい満喫しました。
予定どおりの列車に乗って、立野駅、肥後大津駅で乗換え、光の森駅で降りて、
シャトルバスで熊本県民総合運動公園陸上競技場(うまかな・よかなスタジアム)に向いました。

【あとがき】
この5日後の4月14日(木)21:26頃に熊本地震の前震が起き、
さらに4月16日(土)深夜01:25頃に本震が起きてしまいました。
FTGがいる熊本県北部でも震度5で怖い思いをしました。
震源地に近いところにいた人はもっと怖い思いをしているのだろうなぁと率直に思いました。
個人的には、携帯電話から鳴る緊急地震速報の警報音は今でもトラウマになっています。

テレビのニュースなどで南阿蘇村の映像を見るたびに、心が痛みました。
つい5日前に行ったばかりの場所(特に南阿蘇鉄道の途中の駅やトンネル)が変わり果てていて、
自分が行っているときに地震が起きていたら、どうなっていただろうかと考えると言葉になりません。
数年たった今でも鉄道は復旧していないので、1日も早い復旧を願っております。
復旧したら、立野駅から高森駅の全区間乗って、白川水源や高森湧水トンネル公園に行きたいです。



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 行程

熊本駅==(JR豊肥本線)==肥後大津駅  ==(JR豊肥本線)==立野駅
06:45           07:29 07:56            08:09

立野駅==(南阿蘇鉄道)==南阿蘇水の生まれる里白水高原駅
08:11           08:25【予定】
08:31           08:45【実際】列車故障により20分遅れ

白水高原駅==(徒歩)==一心行の大桜・湧沢津水源・寺坂水源・川地後水源地==(徒歩)==白水高原駅
08:45          09:05                             10:10

南阿蘇水の生まれる里白水高原駅==(南阿蘇鉄道)==立野駅
10:34                       10:57

立野駅==(JR豊肥本線)==肥後大津駅  ==(JR豊肥本線)==光の森駅
11:07           11:19 11:26            11:36

光の森駅==(シャトルバス)==熊本県民総合運動公園陸上競技場
11:45             12:00

J2ロアッソ熊本vsレノファ山口
13:00キックオフ


【関連リンク】
[JRおでかけネット]
[旅名人の九州満喫きっぷ]
[南阿蘇鉄道]
[南阿蘇水の生まれる里白水高原駅 - Wikipedia]
[一心行の大桜 - Wikipedia]

【地図】※参考ルートのため、FTGの行程とは異なるルートが表示されます。
[熊本駅~一心行の大桜 - Googleマップ]

※2016年4月の熊本地震の影響により、
南阿蘇鉄道の立野駅~中松駅は不通区間となっておりましたが、2023年7月15日に全区間運転再開しました。




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